認知療法・認知行動療法とは、私たちのものの考え方や受け取り方(認知)に働きかけて、
気持ちを楽にしたり、行動をコントロールしたりする治療方法です。
認知療法・認知行動療法の医療場面での具体的な活用法は、
厚生労働省のホームページの中の「心の健康」セクション に掲載されています。
私たちは、何かつらく感じることが起きたときに、
それが「良い」か「悪い」かどちらかに決めつけたくなります。
しかし、実際の生活で、起きた出来事や状況が「良い」「悪い」と
はっきり区別できることは、そうそうないと思いませんか?
たとえば、うまくいっているときでも、ある部分がうまくいかない…ということはよくありますし、
反対に、思うように物ごとが進んでいないと思える場合でも、
すべてがダメというわけではなく、ある部分はうまくいってる…なんてことはよくあります。
ほどほどにうまくいったり、思うようにいかなかったり、
白か黒が決められないグレーゾーンという状態で進んでいることがほとんどではないでしょうか。
それに、ある出来事が良かったか悪かったかは、その後の展開でずいぶん違ってきます。
良くなかったと思ったことが、最終的には良い結果に終わるということは、私たちの生活の中ではよくあります。
なにごとも、決めつけないようにしましょう。
自分が心配していることが現実に起こっているのかどうか、
もし起こっていたとすればどのように解決していけばいいのか。
現実に目を向けながらひとつひとつ確認していく。
それが認知療法です。